LIFE STORY WEBエンジニア 転職・キャリア

僕がフリーランスを勧めない理由

※本サイトはPR表記を含みます。

 

こんにちは。ふわふわしょうちゃんです。

 

僕は現在まで、フリーランスとして数年間活動してきました。ですが、今は会社員(組織のエンジニア)として活動しています。

二つの業務形態を経験し、体験を比較することで、断然フリーランスを勧めない理由を述べたいと思います。

 

これから、将来のキャリアをどのようにしていこうか考えている人に、何か参考になれば幸いです。

 

 

僕がフリーランスを選んだ理由

今の社会は多様性が認められつつあります。特に数年前から「フリーランス」という働き方が注目されて、エンジニアを中心に注目されています。

 

僕は、昔から独立心が強いこともあり、「いつか独立してみたい」という気持ちが漠然とありました。

ですが、「社会に対して何の価値を提供できるのか」という使命のようなものは感じることができず、今となっては、ただ、人のいいなりになりたくないとか、命令をされていたくないといった自己中心的な気持ちが少なからず、あったのは事実です。

 

そうした経緯から、起業ではなく、「フリーランス」という業務形態を選んだわけです。

個人事業主は全ての責任を担う必要があります。その中でも特に「営業」が苦手で、まあ、それは苦手なのだなということをフリーランスとしての日々を過ごし、イタイほど気づきました。

 

営業が苦手ということになれば、もちろん案件を継続的に獲得することが難しく、仕事がない時が数か月続く、といったこともザラにあるわけです。

 

そして、預金を切り崩しながらの生活を余儀なくされ、フリーランスの厳しい現実を知ることになり、最終的に人には役割があり、組織に就いて働くことが自分にとって最良の選択なのだな、というのを改めて自覚することができたのは良かったと感じています。

 

会社員とフリーランスの違い

まず、これからフリーランスを目指したいといった方に、伝えておくべきことは「会社員」と「フリーランス」の違いです。

 

「フリーランスは自由だー」とか、そうした謳い文句に踊らされている人が多いと思います。僕も踊りました。

ぶっちゃけ、フリーランスの方が不自由です。なぜなら、

  • 確定申告を自身でする必要がある
  • 営業 → 超苦手
  • (当たり前)案件を納期まで完成させなければならない
  • 雇用保険など最低限と言われる保証を国から受けることが難しい

要はエンジニアであれば、業務を完遂することだけでは、ダメなのです。

 

経理の計算や、それにまつわる確定申告、要は、全ての事を自分一人で行っていく必要があります。

それにプラス、家事・育児があれば、簡単にリソースが足りなくなることは、誰でも容易に想像がつくと思います。

ちなみに当時は、子供が産まれたばかりで、自分のリソースはすぐに溢れてしまいました。

 

一方、会社員は、

  • 税金の計算など、経理は全て、会社が処理してくれる
  • 担当が営業をこなしてくれる
  • 自身の役割の業務を完遂することにフォーカスできる
  • ホワイト企業であれば、定時に業務を終了し、家事・育児が可能

 

その他、社会保険料を会社が一部負担してくれたり、国民年金という貧弱な年金ではなく、厚生年金になります。

何より、会社員は法律によって守られています。

 

まず、この単純な比較だけでも、「フリーランスは自由」というまやかしが取れると思います。ただのマヌーサですね。はい。

僕は、何事も経験しないより、経験する方がよいと考えている人間なので、あなたがもし、それでもフリーランスを挑戦したい!というのであれば、もちろん挑戦する方が良いと思います。納得できるので。

 

また、ブログ記事等で、フリーランスになって月収100万を超えたなど、エンジニアは報酬が良いというイメージが強く表に出ていますが、フリーランスの報酬額は、会社員の半額程になるということを考えていた方がよいです。

 

例えば、

報酬額100万だとしたら、会社員でいう支給額50万ほど

ということです。

 

僕は、以前の職場で支給額50万程でしたので、フリーランスの100万程だった、ということになりますが、フリーランスを経験した身としては、月100万稼ごうとすると、複数案件を同時にこなす必要があったり、(実際は一つ一つしか無理。)相当ブラックな環境で働き続けなければ到達できない領域だと感じています。

 

既に自分で運営しているサービスがあり、収益が発生しているのであれば、話は別ですが、そんなことは稀なケースです。

 

フリーランス(エンジニア)の現実

では、なぜ、WEB系エンジニア界ではフリーランスとしての働き方に注目されているのか、という所にフォーカスしたいのですが、僕が感じるに、「フリーランスエージェント」の業界の盛り上がりがフリーランスの後押しをしているように感じています。

 

「高報酬案件をご紹介します。週3日リモートOK。月70万~」

 

など、パッと見は目を引きますよね。月70万もらえて、週3日リモート?柔軟な働き方も出来そうだし、良さげ。てなもんです。

 

では、フリーランスエージェントは何かというと、「案件獲得の営業を肩代わりしてもらえる人」と言って差し違えないと思います。

要は案件を紹介するので、その報酬の何パーセントかマージンでくださいねー。で、本業はこなしてくださいねー。というような形です。

 

仕組みとしては、SESと変わりなく、各フリーランスに「保証」をする必要もないので、お手軽に人を派遣でき、会社が成り立っていくような形です。

(エンジニア版ウーバーイーツ)

 

営業苦手な僕など、持ちつ持たれつというような所はあると思いますが、その(冷たい?)仕組みを知っているがために、最終的に利用する機会もありませんでした。

 

言い換えると、通常より高額なアルバイト派遣みたいなノリですから。

で、実際にエージェントの人と面談したり、複数社やりとりをしてみましたが、基本的に年齢が若く、使い回しのきくスキルを保有しているフリーランサーに集中的に案件紹介をしているイメージです。

 

エージェント側からすると、どんどん案件に参画させ、とりあえずマージンを頂く形でないと、ビジネスなりたたねえって感じですから。

エージェントの方は特に20代から30代前半の若い人が多く、メール返信が遅い(二週間ほど待たされるとかザラ)、場合もよくありました。

僕は、不快な思いを幾度もしたので、とても皆さんにはオススメできません。

 

すでに、お話をしたように、フリーランスという働き方は、経費などの資金周りも自身で運用していかなければなりません。お金の管理は超重要です。

この辺りを説明し始めると、延々と続いていくので、割愛しますが、エンジニアに絞って言うと、案件毎に集中して業務を進めていくのは、時間内で、そして、経費計算などは業務時間外で行う必要があるということです。

 

もちろん、スキルもアップデートしていかなければなりませんし、家庭がある場合、家事・育児も放棄するわけにはいきません。

(自分の場合、この辺りの現実が一番キツく感じた所です。)

 

なので、役割分担をしてもらえる会社組織に就いた方が、結果としてライフワークバランスも確保できるし、自身のスキルややりたいことにフォーカスもできる。

そして、妻も安心してくれるという、良いこと尽くしで、再度、会社員のキャリアへ戻ったというような流れになります。

 

現在、新しい組織に仲間入りして間もないですが、毎日、業務にも集中でき、幸せの日々を送ることができています。

 

フリーランスはブラックになりやすい

以上のことを踏まえると、フリーランスは仕事とプライベートの切り分けが難しくなるので、結果的にブラック業態になりやすいです。

 

そして、業務内容はというと、WEB系エンジニアのフリーランスは、SESの常駐開発か、受託開発の二択になってくるので「納期」が最優先事項になります。

そこにコードの美しさ、あるべきテストコード、クリエイティビティ、長期的な運用を考慮したアーキテクチャに時間を掛けるなど皆無です。(案件によりますが)

 

とりあえず、納期に間に合わせるように、突貫工事をすることもあります。

それが良いか悪いかは別として、とりあえず僕はそうした業務内容が嫌いです。

 

元々、エンジニアの道を選んだのは、自身がスキルを持ち、いつまでもクリエイティビティの側面を感じることができる自分でいたいという思いもあったからです。

クリエイターという観点も人それぞれですが、僕のいうクリエイティブとは、ただ顧客の言われた通りのシステムを構築することではなく、自身で考え、そのアイデアだったり、より良いシステムを目指して、提案できるようなことを指します。

 

フリーランスや受託開発業務を経て、自分の携わる制作物(=サービス)を追求できる環境は非常に大切だと気付きました。

それに時間を掛けることを良しとする場所(企業)を探す重要性は大きいです。

 

外注案件をこなすことに意義を感じるのであれば、受託開発業務に向いているのかもしれないし、その辺りは、個人の考え方によるもので「どれが正しいのか」はたくさんあります。

ただ、僕自身がエンジニアとして歩むべきキャリアは、一度フリーランスになり、色んな経験を経て、気付いたことであるということをお伝えできればと思います。

 

仲間がいるといないの違い

フリーランスは基本的に「一人」です。それは、常駐先で色んな人に出会っても、一人です。

だって個人事業主なのですから。組織に属すわけでもなく、中々、仲間になるという機会に恵まれることは少ないと感じています。

 

ビジネスパートナーとしてのお付き合いは、友達以下です。

ビジネスは基本的にお金の関係だけなので、ドライ。この辺りも、自分がいざフリーランスになってみて、合わないと感じた所です。

 

関係を深めるためには、意見を述べることも大切だと考えている方ですが、システムについての意見や業務の進め方についての議論になった際、クライアント(報酬を出してもらう側)に、こちらのいう事だけ忠実にやってくれればいいというニュアンスの話をされた時は、不愉快な思いをしました。

 

ビジネスにおいては当然、よくあることでしょうが、割り切りが中々できない自分がいて、また、強く「一人」を感じる出来事でもありました。

人間関係なんてドライでいい。それでも自分は一人の方が気が楽なんだ。という方にはフリーランスが合っているかもしれませんが、僕は、仲間を増やすことで、一人で出来ないことでも出来るようになる強さがあると思います。

 

人間関係(仲間)は大切です。会社員になると組織に就くことになるので、もちろん、上司を選ぶことはできないし、「アタリ・ハズレ」があるのは、いざ働いてみないとわかりません。

ですが、多くの場合は自分の対応で何とか道を切り開けるものだと考えていますし、何より寄り添って話を聞いてくれる人が組織の中には必ずいるものだという風に考えています。

 

全ての組織がそうだとは言いませんが、もし、あらゆるアクションを起こしてもどうにもならない状況なのであれば、それは転職すれば良いだけの話です。

 

今、僕は新しい組織について間もないですが、僕は周りの人のことを仲間だと勝手に思っていますし、自分から心を開いた姿勢が、将来組織の結束につながっていくと信じています。

 

現在でも、業務でわからないことがあれば助けてくれますし、それは組織に属している特権だと感じています。

新卒から就職し、それが当たり前の人にとっては見えにくい部分かもしれませんが、一度組織から離れ、フリーランスとして活動してみれば、その恩恵は非常に有難いものだということに気づけるでしょう。

 

Q: じゃあ、フリーランスになってはいけないの?

A: 環境によりけりだと思います。「環境」とは、人間関係のことを指します。

もし、フリーランスエンジニアのつながりの人がいて、仲が良い。そして、その人に継続的に仕事を手伝って欲しい、ということであれば、ある程度案件を獲得できる可能性が高くなるので、そうした人が複数人いる場合は、フリーランスになっても、報酬が途切れることはないと思います。

 

一番ダメなケースは、何の予定もないのに、ただ、独立したいだけでなってしまうパターンだと感じています。実際、僕はこのケース。

 

新規に案件を獲得しなければならないので、最初は誰でも大変だと思います。そして、クライアントが良い人だったら良いですが。それも、出会ってみなければ分からない。

その場合でも、仲間が紹介してくれる案件なら、相談もできるし、個人事業主としてのアドバイスもしてくれます。こうした意味でも、人とのつながりは超重要になってきます。

 

人とのパイプが盤石な人は、フリーランスになっても、成功する可能性は高くなるでしょう。

 

まとめ

結論としては、単にフリーランスになってみたい、やりたいことが漠然としているが「独立」してやっていきたい、という方にとって、僕はフリーランスはオススメしません。

特に、フリーランスエージェントの企業が打ち出す、フリーランス平均年収830万とか、表だって見える数字には惑わされやすいので、要注意。

 

よくある「働き方の自由」を求めているのであれば、働き方に対して柔軟な考え方、ポリシーを持つ会社に属するべきだと考えています。

すでに述べましたが、フリーランスに自由はありません。待っているのは厳しい現実の場合が多いと思います。

 

ここまで、僕が体験した現実を聞いて、フリーランス志望の方はどう感じるでしょうか。

人生は挑戦も大切なので、何事もやってみなければわからないことも事実。

 

どんな苦難の場合でも、常に前に進む姿勢があれば道は開かるものです。

お互い、がんばっていきましょう。

 

では、今回はこの辺で。

 

-LIFE, STORY, WEBエンジニア, 転職・キャリア
-