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LIMITLESS 高加速学習: ジム・クウィック

※本サイトはPR表記を含みます。

LIMITLESS 高加速学習」読みました。著者は「脳コーチング」としてグーグルを始め、ナイキ、スペースXなど有名な企業のコーチングをしているスペシャリストです。

本書を読んでいて驚いたのは、著者の最初のストーリー。幼少期に不意に高所の窓から落下し、脳に損傷を負い、「学習障害」になったという過去。それから学習を始め、本を読むことすら難しく、大学までとても消極的な人格だったとのことです。

ですが、そこから少しずつ努力を重ね、いつしか学習能力が飛躍的に伸びていることの自覚をきっかけに、自身のバイアスによって学習能力はリミットがかかってしまうことに気づきます。

人は、それぞれ、得意、不得意があるものですが、そうしたものも自身がそう感じている、思い込んでいるだけで、本当は人間の脳の可能性はとんでもなく、誰でもリミットを外す訓練によって、飛躍的に学習能力の向上を見込めるというのが著者の主張です。

本書には、実際に脳をリミットレスにするために、具体的な方法が述べられており、最後の章では10日間のトレーニングをまとめて指南されています。

また、一番好きな言葉だったのは「リーダーは読書家(リーダー)である」という箇所。現在まで「読書についての本」も読み重ねてきていますが、本書でも読書は自身の脳を鍛えるため、自身の可能性を引き出すために読書は欠かすことができない重要な要素だと訴えています。

そして、次に印象的だったのは「ブレインフード」。クルミやダークチョコレート(砂糖成分が少なく、カカオ成分が大半をしめるもの)、他にも水やブルーベリーなどもありますが、習慣的に接収することで、脳のとてもよい効用があるようです。

元々、自分はナッツ類や、ダークチョコレートを仕事の合間に取ることを習慣にしていて、本書を読むことで更に習慣が根づいていく感覚になりました。(確信につながるため)

速読などにも言及されていますが、それも訓練が必要です。別に自分は速読したいからではなく、いかに自身が楽しみながら学習できるかが第一にあり、そこを大事にしていきたい(でないと習慣が続かない)ので、それを見失わない範囲で、読書に関しても次のステップに進めればいいと感じています。

読書に言及する中で、一番意識していきたいと感じた部分は、「文字を読むだけではなく、文章を通してイメージすること」です。つい、わかりづらい文章を理解するために口に出したりしつつ、音読しながら理解を深めようとしがちですが、そうではなく、イメージとして捉えることで理解を深めるというのは、とても良い参考になると思いました。

イメージがつかめれば、本一つにとっても「これはどんな本だったか」という理解を深めることが可能だと思うし、何か知らないことをイメージできるということは「明確に説明できる」ということでもあるので、本を読む際、仕事をする際にもイメージを大切にしていきたいなと思います。

本書は誰でも本当は素晴らしい脳を所有しており、学習に対してのリミットレスをすることが可能である、脳の偉大さに気づき、学習することによっての自己向上が、のちの自分を計り知れない所に連れていってくれることを再確認できる良書でした。

 

以下、ハイライトです。

「脳の壊れた子」

だれかや何かに「レッテル」を貼ると、よくリミットが生まれる。そのレッテルが、貼られた人の限界になってしまう。大人は自分の発言に十分気をつけてほしい。すぐに子どもの心の言葉になるからだ。

デジタル氾濫

今週のスケジュール30分の空白の作ろう。テクノロジーから離れて過ごす時間、頭を空っぽにしてリラックスし。創造的になるためだけの時間だ。

デジタル推論

だれかに考えを押しつけられたら、どんな気持ちがするか。家族か友人か同僚がやって来て、「考えるな、お前の意見はこれだ」と言ったら、なるべく早くその人から離れようとするだろう。情報をくれるデジタル端末にすぐ手を伸ばすとき、僕らは本質的にそれと同じことを招いている。

人を地球の覇者たらしめた「脳」

脳は遺伝子や環境の影響を受けるので、人はそれぞれ異なる自分だけの脳を持っている。雪の結晶がそうであるように、脳にも同じものは一つとしてない。個々の脳は持ち主のニーズに適応している。

1本のネジがすべてを変える

「リミットレスな頭脳が自分や他社にどれだけの付加価値を与えられるか」ということ。世界はいまや、脳の力が腕の力に勝る専門家型経済の時代に入った。あなたの耳のあいだにあるものが、最大の富を生み出すアセットになる時代だ。

本書から最大限のメリットを得る方法

一度覚えた情報が忘れられる割合を示す数式だ。研究によれば、人間は覚えたことの約50%を1時間以内に忘れ、平均で70%を24時間以内に忘れるという

正しい「問い」が正しい「答え」を導く

本を読んでいてページが最後まで来たとき、何を読んだか思い出せなかった経験はないだろうか。もう一度読んでもやっぱり忘れてしまうことが。この本を読んでいる最中にそうならないことを願うが、でも、なぜそんなことが起きるのだろう?答えは「あなたが正しく問えていない」から。問いとは、すなわち、答えなのである。

本書を最大限有効活用するための「3つの問い」

3つの問い -- これはどう使えるのか、これはなぜ使わなければならないのか、これはいつ使えるのか ――― は、あなたの魔法の問いだ。本書から得た知識を、頭(知性)と心(感性)と手(身体)に組み込むのを助けてくれる。この3つの問いを心に刻もう。机の上や携帯電話の中など、目につく場所にメモしておこう。

ポジティブ思考は脳にも体にも効く

「ポジティブ思考は、効果的なストレスマネジメントの重要な要素です。そして効果的なストレスマネジメントには、多くの健康効果が期待できます」
その効果には、次のようなものがあるという。

・寿命が延びる
・うつにかかりにくくなる
・ストレス症状が減る
・風邪への抵抗力が高まる
・心身がより健康になる
・心血管系の状態が改善し、心血管系疾患による死亡リスクが減る
・困難やストレスにうまく対処できるようになる

ポジティブな感情でチャンスをつかむ

内なる批判を黙らせることで生まれる新しいマインドセットは、あなたに可能性の世界を見せてくれる。ポジティブな感情で満たされれば、これまで気づかなかったチャンスにも目に入るし、つかめるようになる。
そうしてモチベーションが高まれば(というか、これでやる気になれない人もいるだろうか?)、あなたはもう十分、リミットレスへの道を歩んでいると言えるだろう。

LIFその3: 間違いは失敗と同じ

アインシュタインは間違うからその存在が失敗作だと思われていたか?違うだろう。何より彼は、間違えても前進をやめなかった。実験し続け、科学界に貢献し続けた。アインシュタインの有名な格言にこんなものがある。
「間違えたことがない者は、挑戦したことがない者だ」

知識は力ではない。力となる可能性があるだけだ。本書を読んで内容をすべて学んでも、それを吸収して応用しなければ何にもならない。

目的と情熱を混同しない

人生で最も価値あるタスクは、自分の築いた知識やスキルを共有することだ。それ以上に複雑である必要はない。

「私は」に続く言葉で運命は決まる

新たに築きたい習慣や成し遂げたい目標で自分を語ると意識的に決めれば、もう必要のない習慣で語るのをやめると決めれば、あなたはとてつもない力を発揮できる。これまで「私は学習が遅い」「私は学習できない」と言っていたら、これからは「私は速く効率的に学習できる」と言ってみよう。自分の中で自己像と一致した行動をするとき、僕らは最大の力を出せる、それは、この世でとりわけパワフルな力だ。その力をうまく利用しよう。

古い勉強法を手放す

世界の成功者は一生を通じて勉強している。新たなスキルを学び続け、その分野で最新の情報についていき、ほかの分野から学べることを応用し続けている。前にも見たように、生涯学び続けることには莫大な利点がある。だから、リミットレスな学習者になるという目標に近づきたければ、勉強を人生の一部にしたほうがいい。

アクティブリコール(想起学習)を活用する

アクティブリコールは次のように使おう。
・勉強中の素材を復習する。
・本を閉じ(音声や講義の録画なら停止し)、復習した範囲で思い出せることをすべて書き出すか声に出して言う。
・もう一度、素材を確認する。どのくらい思い出せていただろうか。

時間を空けて復習する

見直しの間隔を空け、そのあいだに忘れた習慣を重点的に復習できたら、脳の力をフルに活用できる。「間隔を空け、そのあいだに忘れた情報を重点的に復習できたら、脳の力をフルに活用できる。「間隔反復が、単純ながらきわめて効果的な学習法であるのは、脳の仕組みをうまく利用しているからだ」

心の状態と姿勢に気を配る

姿勢も心の状態に関わる。勉強するときは、人生を左右する重大な情報を学ぼうとしているかのように座ろう。姿勢を変える必要があれば、変えたあとの集中力の度合いに注目してほしい。正しい姿勢で座っているときは、呼吸しやすく、脳や体に必要な酸素がスムーズに行きわたる。前かがみの姿勢は、呼吸に関わる臓器を圧迫するので疲れてしまう。

誰でも読書スピードを速くできる速読の技法

読書が人生の成功に直接結びつくことは研究で照明されている。読む力に秀でた人は、より良い仕事に就け、収入も増え、人生のあらゆる領域で成功をつかめるチャンスが高まる。こう考えてみよう。あなたの読む力が平均的なら、ものごとを理解する力も世間の平均と変わらない。

学ぶ力をリミットレスにしたければ、読書は何をおいても外せない。

頭の中で音読してしまう

頭は主に言葉ではなくイメージで考える。記憶力を扱った前章で述べたように、言葉は思考やイメージを伝えるための道具にすぎないのだ。
だから読書をするときは、内容を視覚化するといい。読む速度や読解力を大きく高められる。すべての文字を「音声」にする必要はない。

おわりに

僕の願いは、あなたが本書で学んだことを活かして、あなた自身の人生はもちろん、ほかの人の人生も良くしてくれることだ。その公式は、「学ぶ(Learn)、得る(Earn)、返す(Return)。英雄の旅は英雄一人のためのものではない。新たに得た知識を世界に返そう。人々がより良く、より速く学び、リミットから自由になるのを助けよう。

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