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13歳からの地政学: 田中 孝幸

「13歳からの地政学」読みました。本屋で表紙や手触りなど、「吸い寄せられる何かがあるな..読もうかな」と思い、電子書籍版を購入。13歳というだけあって、カイゾク(兄妹によってつけられただけ)と、兄妹との会話ストーリーです。主に7日間、カイゾクの講義を聞くこと、そこから感じたこと、得られたことを話の最後に発表するのと引き換えに、報酬としてお店の大切な地球儀をいただく、多分そんな話です(曖昧かw)

とかく、「13歳でこんなに知っとくべきなん?わし終わっとるがな」と思わざるを得ないほど、たくさん得られるものがありました。

特に海を支配するものが事実上の世界のトップであったり、民族間の問題、どうしても仲良くできない説。そして、これからもそんな歴史を繰り返してしまいそうな、人間の特徴というか、本質というか、どうしようもないんですかね。仲良くすんの。と言いたくなるような複数の国をベースに話が進められていきます。

地形によって、他国から攻められやすい国の運命や、だからこそ、国を守るために軍事力を強化せざるを得ず(それもわからないわけではない)まあ、本当に無力な自分が言うのもなんだけど、そんな仲良くでけへんねやったら、BreakingDownかABEMAでもいいから、大統領同士でタイマンしたらええのにな。と思うんですが、どうもそれはしない。困ったもんです。(プーチンとゼレンスキーもタイマンしたら一日で争い終わるやんか)

アフリカの貧困問題も、実は資源が豊富にあって、民族間での争いから結局、長い間植民地として支配されていた歴史から、今だに先進国へお金が流れるようになっている事実があるようです。貧困を救うために一生懸命に時間を費やしている人達はどう報われるんですかね。そんなことをふと思ったりしながら読んでいました。

そもそも、地政学ってなんなん?ってところだけど、国際政治を考えるとき、地理的条件を重視する学問とありますが、当たり前だけど、これ1冊では考え方自体を手に入りませんね(自身の教養問題)。これからも気が向いたら地政学に関する本を読んでみたいと思います。以降は、自分がハイライトした箇所です。その中で気になった方は一読してみてわ。

13歳からの地政学: カイゾクとの地球儀航海 単行本 – 2022/2/25

たちまち重版! 子どもも大人も知っておきたい世界のしくみ!

「地政学」がわかれば、歴史問題の本質/ニュースの裏側/国同士のかけひき…が見えてくる!

高校生・中学生の兄妹と年齢不詳の男「カイゾク」との会話を通じて、
「地政学」が楽しくわかりやすく学べる一冊

 

海を支配する最強の国

実は世界中の貿易は9割以上が海を通っている。つまり船で運ばれている。特に日本は海に囲まれた島国だからその比率が高くて、99%が船による貿易だ

そしてアメリカが超大国と言われているのは、世界の船の行き来を仕切る国であるからだ。アメリカは世界最強の海軍を持ち続けるために、毎年10兆円以上のお金を投じていて、世界各地の海に軍艦を展開している。自分の国と遠く離れた地球の裏側までだ。ほかにそんなことをしている国はない

なぜドルは世界中で使われるのか

世界の貿易の8割で使われる通過はドルだ。そしてそれは、アメリカが世界で最も強いからだ。軍事力で圧倒的に強いことほど、強い信頼を与えてくれることはない。極端に言えば、100ドル札の価値に文句がある人にも、銃を突きつけて無理やり受け入れさせることができるのが、軍事力だ

経済成長って何?

広さという2次元の世界では、世界で60位くらいでそんなに大きくない。でも立体的に高さや深さを考えると、もっと大きくなる。そして、お金のこと、つまり経済の力では、アメリカと中国に次ぐ世界3位だ。よく日本人は日本を小さな島国と言うが、世界での存在感で言うと大国の部類に入る

1日目まとめ

・世界の貿易はほとんどが海を経由し、海を支配するアメリカが世界の仕切り役になっている。このためアメリカのドルが世界中の貿易の大半で使われている
・アメリカは自国通貨で外国から物を買うことができるので、豊になっている
・世界のほとんどのデータは海底を経由し、海の支配は情報をおさえることにつながる
・情報はたくさん集めても、分析して使えなければ持っていないに等しい
・経済成長の度合いは人口と技術の伸びによって決まる

核を最強のアイテムにする3つの条件

核兵器はいつまでももぐっているための原子力潜水艦、海の中からミサイルを発射する力、それに潜水艦を隠すための深く、自分の縄張りにできる安全な海という3つを確保できて、初めて最強のアイテムになる。

2日目まとめ

・核兵器は①原子力潜水艦②海中からミサイルを発射する能力③深くて安全な海、の3つをそろえてはじめて最強のアイテムになる
・中国は③である南シナ海を支配し、アメリカと対等になることを目指している
・遠くの国と仲良くして近くの国の脅威に対応する「遠交近攻」は地政学の王道である
・日本がアメリカと同盟を組んで、中国に対する立場を強めようとするのも遠交近攻の一種である

世界一の広さの大陸

1900年の時点で、世界の国の数は78だったと言われている。それが今は190を超えている。この100年ちょっとで、だいたい2.5倍になった計算だ。地球儀を見比べてみるとわかるが、世界ではこの100年でしょっちゅう国境が引き直されてきた

少数民族って何?

ロシアと中国、この二つの国は、多くの民族を抱えている。ロシアは190、中国には56の民族がいると言われている。民族というのは、同じ言葉を話し、同じ習慣や宗教、歴史を持っている人たちの集まりだ

独立運動が起きるわけ

少数民族の独立運動から戦争になったのがここ、チェチェン共和国だ。ここでは1990年頃から長くチェチェン民族による独立運動が続いていた。プーチン大統領は、まず軍隊を送って徹底的に独立派を攻撃した。これが暴力による引きとめだ。その上で、お金をたくさんつぎ込んで地元の人々の生活を良くすることで、運動をおさえこんだ。これが経済による引きとめだな。その結果、今ではロシアから独立しようという動きはほとんどない。

平和はバランスから生まれる

すべての平和はバランスから生まれる。小さい国はいくつもの大きな国を競わせて、そのうまいバランスの中で自分の生きる場所を確保しようとする

7つに分かれた国

国が分裂すると、それまで同じ国であったようには商売ができなくなる。国民の生活レベルは、下がることがほとんどだ

だまされないための知識

アインシュタインの名言で、「学べば学ぶほど、自分がどれだけ無知であるか思い知らされる。自分の無知に気づけば気づくほど、より一層学びたくなる」というものがある。一見自分と関係のないような分野の学問でも、取り組んでみれば面白く、役に立つこともある。学校で知識を増やしたり物を考える習慣をつけておけば、君たちをだまそうとする人の言葉にも、立ち止まっておかしいかもしれないと考えることができるようになる。知識を増やすということは、だまされないように武装するということなんだ

お金は血液と同じ

アフリカが貧しい最大の理由、それは国のお金を、政治家が海外に流しているからだ

アフリカに悪いリーダーが多いわけ

アフリカはおよそ100年間、ヨーロッパの国々に支配されていた。そういう国々は現地の人々がどこにまとまって住んでいたとかそういう事情にはほとんど関心を持たず、主に自分たちの都合で縄張りを決めた。そして独立したあとも定規で引かれた線が国境線として残ることになった

愛着のない自分の国よりも、自分が属する民族を優先するようになる。大きくて強い民族が、遠心力を押しつぶそうとほかの民族をおさえつける。仲が悪かったり、共通の歴史や絆を持たなかったりする民族たちを、同じ国民として手っ取り早くまとめるには力ずくしかないと思うからだ。アフリカに軍事政権や独裁政権と言って、軍をバックにした強引なリーダーが多いのは、こういう事情がある

お金持ちの国にお金が流れる仕組み

ヨーロッパやアメリカの有力者が、アフリカの政治家のお金の持ち出しや浄化に強力し、自分の国にお金が流れるようにする。そのようにして、天然資源を掘り起こしたりして得たアフリカの莫大なお金は、いまだに先進国に流れているんだ。その額は、累計で100兆円を超えるとの研究もある。

選挙という制度がうまくいく前提は、選挙の結果が出れば負けた側は不満だとしてもそれを受け入れ、勝った側は負けた側の意見も一定程度、重んじることにある。だが民族間の問題があるために、勝ったら負けた別の民族の立場を無視し、負けたらその結果を受け入れない態度をとることになる。そうなると結局、誰も納得しなくなって、国がまとまらず、武力で言うことをきかせようと戦争をするようになる。民族問題が大きい国では、なかなか民主主義は機能しない。選挙をやっても、アフリカで国内の戦争が絶えない大きな理由はここにある

なぜアフリカ産のチョコレートを見かけないのか

チョコレートを売りたいヨーロッパやアメリカの国々が、自分たちはやりたくないカカオ豆作りを、アフリカに事実上押し付ける。貧しい国だから儲からない仕事を担わされて、そのために貧しいままでい続けるという悪循環が起こっているんだ

多民族でも豊かになった小国

建国の父だったリー・クアンユーは、民族の間での争いが起きないように徹底的な手を打った。例えば、一つの団地の中でもいろんな民族が一緒に住むようにして、ある民族だけしか住まない団地ができないようにした。そして、民族の間での争いにつながらような行動は、徹底的に取り締まった

アフリカから見た日本

世界は一握りの強い国々、つまり加害者の国々と、植民地にされたことのある被害者の国々の二つに分類できる。そして世界では被害者の国々のほうが、圧倒的に多い。

貧しさから抜け出す方法

「アフリカの貧しさは厳しい自然のせいだ。天災だ」というイメージを、ヨーロッパやアメリカのリーダーたちが広めてきたからだ。貧しさは誰の責任でもないということにしたいからな

朝鮮半島の不運な地形

しょっちゅう責められてしまう半島には、主に3つの特徴がある。一つ目は、大きな国と国の間に挟まれていること。二つ目はほかの国との境目に川や山など、大きな自然の障害物がないこと。三つ名は、豊かな資源や農産物、便利な港といった貴重なものがあることだ

韓国人でロシア国籍のヤマモトさん

世界を見てみると、自分が属している民族が中心となっている国に住めるというのは、当たり前のことではない。ヤマモトさんのように一生の間に国籍が何度も変わった例は、前に話したクリミア半島にもある

誰でもスパイにされてしまう国

中国が4000年の歴史の中で、これほど外国とのかかわりが必要になったことはかつてない。だから、世界に出て行っているわけだが、ほかの国々とうまくやっていくことには慣れておらず、いろいろな国でトラブルを起こしている。そのトラブルの原因の一つが、どんな中国人も、世界のどこにいようが政府に協力しないといけないという法律だ。まるでスパイのように

情報もタダほど高いものはない

今のネット世界を例えれば、レストランの高級料理と、見せかけは良いけど毒が入っているごはんが、一緒に置いてあるようなものだ。タダで得られる情報の多くには、落ちている食べ物を拾って食べた時と同じようなリスクがある。多少お金を払っても、信頼のあるメディアの記事を読んだほうが安全だろう

宇宙の地政学

地球の一番南の点である南極点に初めて到達した探検家のアムンゼンの名言で、「準備10年、成功5分」というものがある。これは短い時間の成功に見えることも、たくさんの準備があってのことだという意味だ。

エピローグ カイゾクとの地球儀航海

私はその恩師に再会する機会があり、「何かご恩返しをしたいのです」と言いました。
するとその人は「ばかもん。恩というのは、世話になった人に返せるものではない。ほかの人に、自分が受けたこと以上のことをしてあげることで返すものなんだ」と言いました。それ以来、この言葉は私の頭から離れることはありませんでした。私はその後の人生で何かできないか探り続け、それなりに頑張ってきました。

13歳からの地政学: カイゾクとの地球儀航海 単行本 – 2022/2/25

たちまち重版! 子どもも大人も知っておきたい世界のしくみ!

「地政学」がわかれば、歴史問題の本質/ニュースの裏側/国同士のかけひき…が見えてくる!

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「地政学」が楽しくわかりやすく学べる一冊

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