「1年で億り人になる」読みました。タイトル強烈ですね。普通に「いや、無理やからw」と思いました。でもそんなことないんです。というのが本書の主張。
まずは、お金持ちになるために、思い込みを全て捨てなさいと。そして、良い借金をしなさい。それを現物投資しなさい。必ず投資先は自分の足で探す。というのが本筋です。
で、「その資金をどうやって集めるの?」ということですが、まずは家族・友人に借用書を交わして資金集めなさい。それが無理ならクラウドファンディングとか、法人立ち上げつつ、金融国庫に行けと。(いや、フツーの心理じゃ無理じゃろて...)
そういう、一般的な?庶民の?思考をお持ちのわしは到底お金持ちには遠くなることはできないのだろうなーと思いながら、本書を読み進めていました。
なにせ、カバーにインパクトあるし(カバーって本当に大事なんだなあ・・)、お金に対する色々な考え方を知ることが大事ということで、読了した流れです。
とても勉強になったのは、「良い借金、悪い借金」があるということ。これは、肝に免じていきたいな、と思いました。(具体的な良い、悪いは本書を読んでもらうとして)
ただ、良い借金であっても借金は借金。どんな形であれ、返すことは当然です。本書は「現物投資」を強く勧めていますが、借金については「返してくださいね」というだけで、具体的な明示がないのが気になります。大きな資金をかき集めたのはいいものの、フツーのサラリーメンが返せるわけないし、そもそも借りること自体が難しいのでは?というのが本音です。
そして、時間を自由に使うためにFIRE(不労所得生活のあれ)することが、若い内から時間という資産を自由に謳歌することができるので、著者の師匠である、オリバーはその後に「幸福とはなにか」「人生とは何ぞや」など人生の本質について考えるべきだといいます。たしかに皆がそうできればよいですね。
個人的に一番理想なのは、自分が意義をもってやりたい仕事ができ、お金や健康を含め、生活していくことができれば、それが一番だと思います。生活は質素でも「十分」を知ることが重要。どんなに高価なものがあってもいずれものは慣れるだけ。本当の幸せには直結しない(それも人それぞれの価値観ではありますが)
特に「自分のやりたい仕事」に就けるかどうかは見つけるのも大変だし、努力も必要だし、運や縁や色々な環境含め必要です。それは恋愛や結婚も同じ。子どもに恵まれるかどうかも完全には自分でコントロールできるものではありません。
とかく、本気で億り人になりたい。とりあえずお金持ちになることが人生の目的であるならば、読んでも損にはならないと思います。著者の 戸塚真由子さん もお金持ちになるためのストーリーが本書では書かれていますが、それはもう、「何があっても絶対お金持ちになる」という覚悟はすごいです。
まま、本書においても、お金持ちの知人がいることは大切なことだと定義されています。が、「自分がお金持ちになりたい」から知人を作ろうという、したたかさ、エネルギーは持ち合わせていないし、違和感しか感じないので、そうしたことにあまり縁がないのかもなー。と思いました。
中途半端な知識は無知より詐欺られやすいというのは持論ですが、あまり背伸びし過ぎないようにする、心の油断はしないようにすることが肝だと思います。
以下、ハイライトです。
本当のお金持ちだけが知っている「金の卵」と「金の鶏」について
本当のお金持ちとは、「お金をたくさん持っている人や、高収入の人」ではないことです。そうではなく、「自動的にお金がたくさん入ってくる仕組みを持っている人」のことを指します。
資産家はそれを「金の鶏を飼う」と表現します。「金の卵」を産み続けてくれる「金の鶏」を飼うことが、最も大切なのです。
貯金やコネがまったくなくてもお金を「借りれば」投資はできる
借金は悪いものと言うのは、日本の悪しき風習です。海外では親族や友人間の大きなお金の貸し借りは日常茶飯事で、お金はそこにあるからこそ借りるのです。
大富豪になる道は2つどちらを選ぶべきかは、最初から決まっている
お金持ちになりたいだけなら、資産構築のほうが手っ取り早いのです。資産構築はきちんとした原則に従えば誰でもお金持ちになれます。
皆さんの地元にも、マンションをいくつも持っている地主さんがいるのではないでしょうか?地主さんとして彼らは代々、資産構築で成功しています。だから資産構築は、能力も、体力も、性格も、年齢も関係なく、誰でもお金持ちになれる唯一の方法なのです。(師匠オリバー)
ビジネスは100人やれば、まずまず稼げるのはその中で10人ほどだろう。継続的に稼げるのは、さらに2~3人に絞られる。だから、成功者はみんなに教えられる。つまり、自分と同じくらい稼げる人間や、自分の敵になる人間がそれほど増えないのはわかっているから、奥義を教えられるのだよ。
だけど、投資による資産構築は、誰がやっても同じ結果になる。長年やっている私と、昨日始めたばかりの人間、どちらも同じ結果になるのだ。だから、決して全員には教えられないし、本当に信頼できる人間だけに伝授されているのだよ。
投資は「虚業」ではない正しい投資は社会貢献になり得る
まだ他の人が価値に気づかず、投資もしたがらないものに価値を見出すこと。そして、腹を決めたら迷わず投資するのが、成功する秘訣なのだ。
世の中には、失敗するのが怖いという人が多いだろう。だからこそ、誰も行かない場所で、誰もやらない投資をした人が成功するのだ」
投資の世界には、人とは違うことをやる人が最大リターンを得るという不文律があります。
誰もが間違えている「人生の道順」お金が先で、夢は後に叶える
お金で解決できる問題は、サッと資産構築で解決してしまう。そののちに、お金では解決できない、人生のもっと大切なことに取り組む。この順番こそが人生のクオリティを上げるための基本となるのだ
マネーリテラシーは発する言葉に出ている
また「借金=悪」と思っているようでは、「私には本物のマネーリテラシーはありません」と自白しているようなものです。借金にはいい借金と悪い借金があり、いい借金にはどんどんするべきだからです。
壮絶な捨て方をする人間ほど成功する
「成功する人は、成長するタイミングで捨てるべきものが3つある。付き合う人、それまでいた環境、時間。それが捨てられれば成功を手にしたようなものだよ」
雑用の持つ「負の威力」を侮ってはならない
マルチタスク化すると、細かい雑用であっても脳のメモリーを壊滅的に消費します。クリエイティブな仕事を下げるのです。
そして、午前と午後では脳のクリエイティビティが全く違いますので、最も大切なことを午前中に行い、午後は家事やメール返信などの雑用をしています。
会社員や主婦の方も、人生で最も大切なことを朝イチでやらなければいけません。
脳が疲れて、人生が雑用で終わってしまいます。
内は豪華、外は質素に。金の冠をかぶった雀
弱者が財産を見せびらかせると身を滅ぼす。考えなき者ほど、お金を見せびらかそうとするのです。
目立たないようにコッソリと配当を作り、人知れず少しずつ資産を増やす。
本当のお金持ちが心や家の内側は豪華なのに、表面は質素にしているのはそのためです。
綺麗ごと抜きで相手が喜んで倒れるほど「先」に与えろ
幸せな大富豪ばかりに「どうやったらあなたのようなお金持ちになれますか?」と聞くと答えはみんな同じで「お金持ちになりたいなら、お金のことを考えないこと。先に与えること」という答えが返ってきました。
年金はさっさと繰り上げて需給しなければいけません。
これを伝えるとたいていの人がショックを受けますが、大きな理由は「いつ死ぬのかは誰にもわからないから」です。もうひとつの理由は、早く受給すればそれだけ早く運用に回せて、もっと効率よく増やせるからです。
「すべてにおいて、常識や先入観の逆を行け」
私の尊敬する大富豪ファンドマネージャーからの提言です。
「年率の良さ」より「負けないこと」を優先せよ
「年利30%の現物投資があるんですが…」と声をかけられたら、絶対にその話に乗ってはいけません。そんな常識外な利率は「詐欺」でしかあり得ません。
お宝は「自分の足」で探すべし
ローンが通りやすいワンルームマンションの不動産投資など、誰でもできるものを買ってはいけません。仲介業者の利益がしっかりと乗せられていますし、管理費などを引いた後のインカムゲインが少なく、とんでもなく割高です。
さらに一番怖いのは、空き室率が「0か100か」という超ハイリスクな投資になるからです。不動産業者から案内されるものは、すべて疑う。すべて断る。物件は自分の足で探すこと。これが鉄則中の鉄則です。
お金持ちと出会いたいのなら「お金持ちになる」のが最短ルート
私の師匠、オリバーの持論です。
「世の中の8割の問題は、お金で解決できる。であるから、人生ではまず資産構築に真剣に取り組むべきでだろう。そうすれば、お金で解決できる問題を、最短スピードで解決できるはずだ。
そうした後に、残りの2割の「人生の最も大切な問題」についてじっくりと取り組むべきだろう。つまり、それはつまりは「幸福とは何か」「人間とは何か」「生きる意味とは何か」といったテーマだ。
だが、人々はみな、逆の順番で人生を進めてしまっている。お金で解決できる問題を、お金以外で解決しようとしている。それゆえ、どんどん疲れていってしまうのだろうね」
億り人になる道を阻む「3つの天敵」を知るべし
本書を読んでいくうちに「資産構築って意外と簡単そうだな」「今後はどんどんお金を増やせるかも」とイメージが膨らんだ方もいるでしょうか?
しかし、ご注意ください。自己流は、必ず事故ります。どんな投資家でも、あるいは大企業でも、税金との闘いには苦労しています。もちろん意図して脱税してはいけませんが、節税との境目は非常に曖昧です。
この対策としては、前項と同じくお金持ちそうな家、高級車を見せびらかさないように注意することです。
銀行口座や証券口座、外貨、保険などにトータルで1000万円以上入れないことも大切です。無いところからは税務署も取れないですから。可能であれば、そういった「見える資産」は全体で1000万円未満にできると理想です。
カレーの味わいが「野菜」によって変わることを知っている
投資家ウォーレン・バフェット氏の金言です。
「人間の体は一生乗り続けなければいけない、替えが利かない車。大切に乗り続けなければいけない」
資産により住む場所は変わり、住む場所によって人生が変わる?
格差社会のアメリカでは、「住む場所」と「住人の生活水準」は、明らかに相関関係にありました。つまり、貧困層に多いエリアに住んでいると、なぜか生活水準が下がりますし、負のスパイラルに陥るのです。
逆に、富裕層が多いエリアでは、タバコを吸う人が少ないからか空気も澄んでいて、駅などの設備も綺麗。日々の生活も活気に満ちてきて、生活水準が上がっていくのです。「住む場所」が違うだけで、人生に天国と地獄のような差が生まれることに。性格も話し方も、すべてが違ってしまうことを身をもって学びました。
やっと手に入れて「誰でも億り人になれる」魔法の法則
・性格の良し悪しは、資産構築にはまったく関係ない
・ビジネスの能力もまったく関係ない
・いい借金はどんどんする
・極力苦手なことはやらない
・お金は銀行には入れず、借りた利率以上で運用する
・配当の範囲内で生活する
・時間とお金の無駄遣いをしない