いえ、あきらめないでください。僕も30代で未経験からWEB業界へ転職しました。将来の不安を拭うために、どうアクションを起こせば良いか共に考えましょう。
まずは行動しかない
30代未経験からWEB業界への転職は、20代に比べ、確かに厳しい現実が待ち受けているのが現状です。ですが、
僕は実際に30代から未経験でWEBエンジニアの転職を成功させることができました。
その経験を通して、まず「不可能ではないこと」を、あなたの心に受け止めてください。
僕が起こした行動からお話しますが、至って普通であり、シンプルです。
それは、
「ハローワーク」で求人を探し、そこに面接に行き、未経験から業務をするようになった。
ということです。
企業選びさえしなければ、今がコロナ時代だとしても、ITの需要はそんなに減っていないと感じています。
むしろ、コロナが到来することで、採用をやめるような企業に行かずに済んだことはラッキーだったのではないかと考えることが吉です。
目的としては、未経験からのWEB業界への転職ですから、内定を貰うことが何より「優先度高」です。
企業選びはしないようにしましょう。とりあえずIT系の企業にいければいい。ということで。
もし、
「それでも、なるべくホワイト企業がいいなあ。」
と思うのでしたら、前職の経験を活かせるような企業に挑戦するなどして、内定を貰える可能性を少しでも上げる対策をすべきです。
よく、「ポートフォリオがあった方がいい」という話も聞きますが、事前にポートフォリオを作っても、面接で聞かれることがない場合も多いです。
基本は、「弊社で合いそうな人材かどうか」という「人」を見てますので。
「スキルがありそうか?」などは、エンジニアのキャリア採用時だけです。
未経験OKという前提での面接ですから、コミュニケーション力などの面接対策をする方が賢明です。
それでも、中々決まらない場合は、予め勉強がてらにポートフォリオを作るのはアリです。
ポートフォリオは無いよりはある方がマシぐらいに考えておいた方が気が楽だと思います。
転職先を見つけるために、まずは行動しましょう。
技術で勝負しない。人で勝負
新卒からWEB業界へ入社し、既に業務でWEB開発をしている人材に比べて、30代からのスタートを考えると、キャリアとしては約6年ぐらいの差が出ます。
かなり大きな差です。はっきり言って敵うわけありません。
30代からのWEBエンジニアは、いっそ技術で勝負しないことです。
「でも、技術なかったら、飯食っていけねえじゃん」
と感じるかもしれません。もちろん、技術はあるに越したことはないですし、最低限のWEB開発ができる所までの技術はどちらにしても身に付けなければなりません。
技術スペシャリストを目指しても、すでにスタートで出遅れているので、覆すのは難しいです。
そして、その努力に見合う報酬は、大企業などで買い取られない限り、現実は厳しいです。
しかも、大企業程、「自社にとってメリットが大きい人材」しか採用しません。それは強く学歴・職歴や、年齢でも判断してくる、ということです。
その時点で不利ですよね。
それよりも、あなたが既に持っている「人」としての経験を活かす方法を考える方が、よっぽど現実的で、価値が上がる可能性が高いです。
人としての経験という観点では、新卒からWEB業界しか知らない人材は、それがデメリットになります。
他の業界を知っている、色々な世界を知っている人は、より広い考え方ができるものですし、「こうでなければいけない」という常識を覆せる柔軟な発想も持ち合わせることができると考えています。
なので、
「WEBエンジニアとしては、まだ経験が浅いけど、良い所がいっぱいある人で助かってるよね」
と評価してもらえるように、「人」で勝負していけるようになりましょう。
周りを味方につける
WEB業界は基本的に若い人材が多いです。(中年どこおるんや?)
35歳あたりを過ぎれば、多くの環境は年下ばかりの中で働くことを余儀なくされます。
僕も、30代から入社した時、すでに周りは年下が多かったです。
正直、結構やりにくいです。
会社の中では年下でも先輩ですし、転職後は初めて一緒に働くわけですから、年上だからといって「タメ口」はオワコンです。
常識を持って、相手を尊重しながら、距離を縮めていく努力をこちらがしなければいけません。
そうした姿勢があると、向こうも年上を敬う態度で接してくれるはずです。
ある程度、人間関係の距離を縮めるのには「時間」がかかります。およそ、半年ぐらいはかかると感じています。
自分から心を開き、周りとの信頼関係を少しづつ時間を掛けて築いていくことで、周りの人はあなたの仲間になってくれるはずです。
僕はそうした姿勢を大切にしていたので、どこに行っても、味方になってくれる人は多かったです。
そして、味方は困った時に協力してくれます。技術の事もそうですし、業務で協力的になってくれます。
前職での話ですが、WEB開発チームのマネジメントも、約10名程、全員が僕より先輩でした。
年上は2名だけ。後は全員年下です。それでも、そうした姿勢で接していくことで、信頼関係を築くことができ、皆がチームとなって協力してくれましたし、味方になってくれました。
技術がどうのこうの以前に、仕事における周りに対しての姿勢は特に大切です。
リーダーシップを発揮する
30代未経験から、WEBエンジニアとして社会と勝負していくには、「リーダーシップ」を発揮しなければいけません。
リーダーは開発チームなどを引っ張っていく存在です。
責任も重いですが、年齢を重ねても、リーダーの務めをできない人は、今後の転職も無理だとは言いませんが、難しいと思います。
何より、40歳を超えてくると、現実社会が受け入れにくくなります。(年収が高い。の割に扱いづらいなど。)
終身雇用制も崩壊してます。なのに、多くの人は、企業に就いているサラリーマンであることを「安定」だと錯覚し、45歳以上になって、会社に肩を叩かれ、都合の良いように切られていくのです。
僕は、今後は「個」のブランディングを上手にできる人が生き残っていく時代になりつつある。
と感じています。
その上で、企業に「個」として認められ、雇用されている関係であれば、どちらもWIN-WINです。
会社にしがみつくための、逃げ切り目線は、もはやどうでもよいと思います。
「個」を築き上げる上でも、30代からのキャリアとして、リーダーを務めた経歴があると、損はありません。
ところで、皆さんは「リーダーシップ」と聞いて、どんな人物像を思い浮かべますか?
これは年代によってイメージは違ってくると感じています。
僕は32歳ぐらいから、随分リーダー職が長かったので、色々と試行錯誤する機会がありました。
今の時代のリーダーシップとは、
- 周りとの協調性が高い人
- 相手の立場を理解し、寄り添って話を聞いてあげることができる人
- どんなことがあっても怒らない人
- 物事の決定がしっかりできる人
- 場のまとめ役になれる人
- 徹底して、メンバーを守ることができる人
が、最低条件だと思っています。
力強さだったり、時には部下にお灸をすえたり、大きな声で空気を作ることができたり、といった「男らしさ」的なリーダーは現代のリーダーとしては向いていないと考えています。
また、企業によって求められるリーダー像は違います。
実際、面接で、役員の方などにリーダー像を伝えても首を傾げられることもありましたから。
ですが、僕は色々な経験を踏まえて、上記の最低条件がリーダーとして、皆の働く環境としては、心地良く、生産性を高められる要素なのでないか、と考えています。
WEBエンジニアとして30代から勝負するためには、リーダーになる機会を意識して業務に励んでいけば良いと思います。
技術は雑食的に何でもやる
結論から言うと、WEB技術に関しては「何でもやる」姿勢が大切です。
なぜなら、長期的に見て、何か役職についた場合、色々な方面でWEBに関する相談をされる機会が多いからです。
上司からインフラの相談を受けることもありますし、今後、クラウドに移行するためにどうすれば良いのかとか、今のWEBサービスで、こんなことがしたいとか。
もちろん、メンバーのタスクに関する指示にも広い知識が必要です。WEB技術相談もしかりです。
僕は、自分で技術スペシャリストだとは思いません。ですが、広くは把握しているので、相談を受けることは可能ですし、込み入った話もできます。
メンバーに指示を出す場合も、そのメンバーに大きく負荷がかからないよう考慮したタスクアサインも可能です。
それは、
雑食的に「何でもやる」という意識と姿勢があったから、今に活かせていると感じています。
繰り返しますが、30代からWEB技術で優秀な20代に対抗するのは難しいです。
技術の深堀に時間を使うのではなく、コミュニケーション力や、人間力で勝負をしていくことです。
それが、30代未経験からWEBエンジニアの勝負の分かれ目になります。
まとめ
- まずは企業選ばず、内定を勝ち取るためだけにフォーカスする。
- 30代から技術で勝負は難しい。20代の異業種の経験を活かして「人」で勝負する。
- 「人」で勝負すなわち、より一層協調性を持って、周りと接すること。
- 年齢を重ねる中で、リーダーとしてのキャリアは必要だと考え、リーダーとして任せてもらえるためには普段、どんな姿勢で業務を取り組めば良いか考える。
- WEB技術は広く学ぶ。そうすることで、色々な提案ができるようになる。そこに価値を認めてくれる人が現れる。